「美術館」は面白い。nikoli.comのおためし問題を全部解いてしまったくらい(そんな暇はないはずなのに…)。ライトが照らされる範囲が色で示されるので、紙の上でやるよりも随分ラクになっていると思われます。
ひとりにしてくれ」は、簡単な問題しかやっていないけれど、簡単は問題では面白さがわからない…。

『コンピュータ科学者がめったに語らないこと』読了。難しくて頭を抱えました。理系の手法で「聖書」や「神」といったものを扱うことで、本には自動的に衒学的な匂いが付加されます(フランス現代思想のような…?)。そして、本当に衒学趣味な本を読んでしまったかのような読後感でした。結局、何が分かったのやら…。勿論、カリグラフィーは美しい、といった単純明快な事は分かったけれども。それ以上に複雑な要素は自分に理解できる能力がないのかもしれません。訳が悪いからかもしれません。この本の白眉はパネルディスカッションだと思います。ガイ・スティールの発言が良いです。パネルディスカッションや質疑応答に流れる知的な空気を楽しむ本。

君の友だち - 「木星人やから木で出来てんやな」「うん」などと衝撃的な木星の真実。本秀康は意外と面白いなあ。「COMIC CUE」でしか読んだ事がありませんでした。ヘタウマな絵柄ですが、ザリガニとかトリ型ロボットとか案外巧い。それにしても、この人のへろへろなノイズがかった線は何か特殊な処理をしているのでしょうか。トーンの潰れ具合が、1回コピーを取ったような感じもしますが…。

じかんはどんどんすぎてゆきます - エロティクスFに掲載されていたもの中心の短編集。雑誌で読んだものが多かったです。落ちていないような変な話が多いけれどもまあ面白いですね。『ピクニック』では見られなかったようなちょっと暗めの作品もあってアクセントになっています。最後まで暗いのは「蟻」だけだけど。