今日の東浩紀の授業
どうも
特にこれと言うことも無いんですけど
今年の前半に 6 冊くらい本をだすことになっている
動ポモ2
最後の数段落が終わってない
今日は終わっているはずだったので不愉快
レポート課題は3つ
提出は e メールのみ
4000 字を添付のテキ
ストファイルに書く
(これを説明するのに慶応の文学部で30分かかった)
4000 字なんて1 日で書けます
.doc なんかで送ってくると即刻削除
図版はどこかのサーバーにアップする
添付ファイルのファイル名は
T-<学籍番号半角>-<課題番号半角>.txt
氏名、学籍番号、タイトルはレポート本文の最初に書く
宛先:hazuma@cswc
SPAM 削除のおそれがあるためサイトのアドレスには送らないでください
1 日 300〜400 の
SPAM
GMail に刻々と溜まっている
仕事の以来なども
SPAM に
SPAM を理由に締め切りのばせたりする
でもレポートはちゃんと見る
見るのダルいから 50 個くらい
SPAMにしとくかー
なんてことはない
締め切り:2 月 15 日深夜 12 時厳守
■課題 1
現代社会の現象で
ポストモダン化と情報化の交差点にある具体的な例(コンピュータゲームなど)をひとつ提示し、
その 1970 年代以降の展開を授業で用いた
現代思想の用語を 3 つ以上用いて
要約・紹介せよ。
現代思想っぽければ授業で用いてなくても良い
■課題 2
今後の 10 年間で情報社会の進展が生み出すと思われる
社会的危機(
リアルマネートレードの犯罪
資金化など)をひとつ考え、
その具体的な展開を予測し、授業で用いた
現代思想の用語を 3 つ以上用いて記述せよ
2006 後半はネットに関する話であまり面白いことはない
mixi とか
youtube が儲かってもどうでもいいかなー
2005 年は面白かった
今年は
SecondLife が来るので面白くなるかなあ
普及した後なにが来るか
■課題 3
【救済課題】
現在の自分が抱える哲学的な疑問(実存的なものでも理論的なものでも)をひとつ挙げ、
ポストモダンや情報社会の問題と関連付けて含蓄のある論考を展開せよ。
最近漢字書けないのが話題になっている
朝日新聞だったかの記事
Google 脳みたいなものでネットのやりすぎで漢字や名前を思い出せなくなっている
それで病院行ったり
でも全然問題ないと思いますよ
担当編集の名前すらわからなくなってくる
・
リバタリアニズム
・匿名性
背景として監視社会
My
suicaで個人認証
一度
suica を使ったら普通は変えない
一人の人はずっと同じカードを持っている
その人の交通の記録が入っている
精度の良いデータが取れるので
ああいうカードはどんどん個人認証カードになっていく
医療、交通、そういったサーヴィスが個人認証に統合されていく
監視社会という言葉はよく使われている言葉
D.Lyon『監視社会』
ポストモダン化の一つの帰結 避けられない副産物
大きな物語が壊れて流動化
様々な人間が様々な場所でいろんなことをやりだす
そこで監視技術に注目するのは必然
Lyon は orchestration という言葉を使う
いろいろな楽器を調和させるシステム
監視社会の本質
監視社会は悪いことばかりではない
H.Rheingold "Smart mobs"
Smart 賢い
スマートフォンetc機械が賢いといったニュアンス
mobs 大衆
フィリピンの大統領選
SMS(携帯メールのようなもの)を使って大統領を退陣に追いやった
中心を持たない人々がそれぞれが目的に向かって歩いていく
IT によって武装化された個人はこれまでのような愚かな個人ではない
人間集団が電子の網で結線されて新しい知性が
創発する emergence
この手の話は 70 年代からある
マクルーハンに影響を受けたニューエイジ系の人々
擬似宗教がちょっと入っている
2000年代に復活(?)
"Smart mobs" の最後でラインゴールドはこう書いている
協力増殖装置か
Big Brother か
"Smart mobs" の世界は最悪の監視社会になる可能性もある
それとも人々のこれまでなかった力を生み出すのか
これからの私達にかかっている、
といった終わり方
でもその 2 つは分けられない
悪いときは
Big Brother
良いときは協力増殖装置
P2P
著作権侵害でもあり
新しい流通の形でもある
今までのルートではない流通のルートを開発したら
それが
著作権侵害になるのは当たり前
例えば
勝手に字幕が付く
ファンサブ ファンが作っている字幕
そして世界中に広まっていく
「新しい流通の形」
だけれども
「
著作権侵害」
この 2 つは同じ
ここに監視社会の本質があるのではないか
今の話は技術 oriented
でも監視っていうからには監視する人がいるはずだ
suica だったら JR の
コンプライアンスが問われるはず
でもそんなことは大した問題ではない
たとえ第 3 者機関が監視しても、その正しさは保証されない
駅前の商店街に監視カメラに付いた
しかし監視カメラの映像は誰が管理するのか
たとえ管理する組織を作っても監視の連鎖が増えるだけ
むしろ国家etcが管理する方がわかりやすい
誰が監視しているのかという問題は意味を成さなくなっていく
最近バラバラ殺人が増えた
都会の殺伐としたネット…とか言われているけど
ナイフに技術革新があったのか?
のはともかく
渋谷の事件
警察がマンションの防犯カメラを見たいといったときそれは消されていた
夫の友人が独自に捜査した際にマンションの防犯カメラを見て
妻の証言と異なっておりそれが決め手になった
しかし夫の友人がマンションの防犯カメラを簡単にみられるものなのか
誰が管理?誰が責任?曖昧になっている
ただ着々と監視技術が増えていく
イギリス系の監視社会研究には
元々かなり
ポストモダンの議論が入り込んでいる
「監視社会」は自己責任、
ネオリベラリズム
といったものも関連している
労働をどうやって社会制度で守っていくのか
会社に入ったことがないのでよくわからないが…
会社に入ると
怪我をして仕事ができなくなっても給料が払われる
雇用者の人生を保障している
非正規雇用ではこのようなことはない
会社等による囲い込みが近代社会
ポストモダンの社会では生の個人が市場etcとやりとりをする
個人が自己決定するときどうやって決定すればいいのか
情報を集めていくしかない
失敗したら全部自分に責任がかかる
自分で保険をかけるしかない
情報を集めなければならない
透明な情報が要求され監視社会が進む
古い議論では
監視 <-> 自由
個人の自由はどこにあるのか
そもそも人間に自由は無い
高速道路を走るのが良いか下を走るのが良いか
選択の自由があるように見える
しかしどの程度の車が高速道路を選ぶのか大体予測できる
個々人は確かに選択しているかもしれないが
大きいレヴェルでトータルに見ると
事前に決定されていて管理されていると見ることもできる
YouTube というサーヴィスをユーザーが選んでいる
ブロードバンド化したところで日記サイトがいくら充実しても仕方ない
しかしテレビ局はコンテンツを渡したくない
そういうところに
YouTube、
Winny といったものが表れた
そういうものがあればみんな使うに決まっている
そういうところにユーザーが流れる
右の道と左の道
95パーセントが栄えている方を選んだ
個人の選択とみることもできるし
営業努力とみることもできる
Cass Sunstein "Republic.com"
選挙
なんとなく親しい名前に投票する
インターネット
なんとなくここクリックした
クリックして移動していく
クリックし易さといったものが関係している
そういうことをやっていくうちに
人間の意志、自由な選択が崩れていくのではないか
社会制度の根幹が脅かされている
民主主義の敵だ
某大手
SNS サーヴィスの方が言っていた
いつまでもβ版だがそれはともかく
広告とボタンの位置が近い
間違って広告をクリックしてしまう
広告だとわかっているけど思わずクリックしてしまう
このようなデザインにした方がお金が儲かる
嘘は悪いことだが間違いは悪くは無い
2ch の祭りで思わず DVD を買ってしまった
アフィリエイトを増やしてどんどん買いましょう
祭りによる錯覚 マーケティング
嘘をついているわけではない
本当に自由な意思の実態はあるのか
監視技術というのは社会というレイヤーで見ている
身体のレヴェルで見ると
動物化という話になる
良い音楽がかかっているとふらふらっと行ってしまう
そういった人間の弱点が発見されて
緻密に管理されるようになっていき
自由意志が本当にあるのかわからなくなっていく
来週は
情報技術が人間を解放すると考えていた人たちがいた
そういう人たちの思想、考え方がどのように変わっていったかを説明する
今日は復習といった感じでした