東浩紀「ポストモダンと情報社会」1/15

今日の東浩紀の授業

どうも
特にこれと言うことも無いんですけど

今年の前半に 6 冊くらい本をだすことになっている

動ポモ2
最後の数段落が終わってない
今日は終わっているはずだったので不愉快

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レポート課題は3つ 提出は e メールのみ 4000 字を添付のテキストファイルに書く (これを説明するのに慶応の文学部で30分かかった) 4000 字なんて1 日で書けます .doc なんかで送ってくると即刻削除 図版はどこかのサーバーにアップする 添付ファイルのファイル名は T-<学籍番号半角>-<課題番号半角>.txt 氏名、学籍番号、タイトルはレポート本文の最初に書く 宛先:hazuma@cswc SPAM 削除のおそれがあるためサイトのアドレスには送らないでください 1 日 300〜400 のSPAM GMail に刻々と溜まっている 仕事の以来なども SPAMSPAM を理由に締め切りのばせたりする でもレポートはちゃんと見る 見るのダルいから 50 個くらい SPAMにしとくかー なんてことはない 締め切り:2 月 15 日深夜 12 時厳守 ■課題 1 現代社会の現象で ポストモダン化と情報化の交差点にある具体的な例(コンピュータゲームなど)をひとつ提示し、 その 1970 年代以降の展開を授業で用いた現代思想の用語を 3 つ以上用いて 要約・紹介せよ。 現代思想っぽければ授業で用いてなくても良い ■課題 2 今後の 10 年間で情報社会の進展が生み出すと思われる 社会的危機(リアルマネートレードの犯罪資金化など)をひとつ考え、 その具体的な展開を予測し、授業で用いた現代思想の用語を 3 つ以上用いて記述せよ 2006 後半はネットに関する話であまり面白いことはない mixi とか youtube が儲かってもどうでもいいかなー 2005 年は面白かった 今年は SecondLife が来るので面白くなるかなあ 普及した後なにが来るか ■課題 3 【救済課題】 現在の自分が抱える哲学的な疑問(実存的なものでも理論的なものでも)をひとつ挙げ、 ポストモダンや情報社会の問題と関連付けて含蓄のある論考を展開せよ。
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最近漢字書けないのが話題になっている 朝日新聞だったかの記事 Google 脳みたいなものでネットのやりすぎで漢字や名前を思い出せなくなっている それで病院行ったり でも全然問題ないと思いますよ 担当編集の名前すらわからなくなってくる
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リバタリアニズム ・匿名性 背景として監視社会 My suicaで個人認証 一度 suica を使ったら普通は変えない 一人の人はずっと同じカードを持っている その人の交通の記録が入っている 精度の良いデータが取れるので ああいうカードはどんどん個人認証カードになっていく 医療、交通、そういったサーヴィスが個人認証に統合されていく 監視社会という言葉はよく使われている言葉 D.Lyon『監視社会』 ポストモダン化の一つの帰結 避けられない副産物 大きな物語が壊れて流動化 様々な人間が様々な場所でいろんなことをやりだす そこで監視技術に注目するのは必然 Lyon は orchestration という言葉を使う いろいろな楽器を調和させるシステム 監視社会の本質 監視社会は悪いことばかりではない H.Rheingold "Smart mobs" Smart 賢い スマートフォンetc機械が賢いといったニュアンス mobs 大衆 フィリピンの大統領選 SMS(携帯メールのようなもの)を使って大統領を退陣に追いやった 中心を持たない人々がそれぞれが目的に向かって歩いていく IT によって武装化された個人はこれまでのような愚かな個人ではない 人間集団が電子の網で結線されて新しい知性が創発する emergence この手の話は 70 年代からある マクルーハンに影響を受けたニューエイジ系の人々 擬似宗教がちょっと入っている 2000年代に復活(?) "Smart mobs" の最後でラインゴールドはこう書いている 協力増殖装置か Big Brother か "Smart mobs" の世界は最悪の監視社会になる可能性もある それとも人々のこれまでなかった力を生み出すのか これからの私達にかかっている、 といった終わり方 でもその 2 つは分けられない 悪いときは Big Brother 良いときは協力増殖装置 P2P 著作権侵害でもあり 新しい流通の形でもある 今までのルートではない流通のルートを開発したら それが著作権侵害になるのは当たり前 例えば 勝手に字幕が付く ファンサブ ファンが作っている字幕 そして世界中に広まっていく 「新しい流通の形」 だけれども 「著作権侵害」 この 2 つは同じ ここに監視社会の本質があるのではないか 今の話は技術 oriented でも監視っていうからには監視する人がいるはずだ suica だったら JR のコンプライアンスが問われるはず でもそんなことは大した問題ではない たとえ第 3 者機関が監視しても、その正しさは保証されない 駅前の商店街に監視カメラに付いた しかし監視カメラの映像は誰が管理するのか たとえ管理する組織を作っても監視の連鎖が増えるだけ むしろ国家etcが管理する方がわかりやすい 誰が監視しているのかという問題は意味を成さなくなっていく 最近バラバラ殺人が増えた 都会の殺伐としたネット…とか言われているけど ナイフに技術革新があったのか? のはともかく 渋谷の事件 警察がマンションの防犯カメラを見たいといったときそれは消されていた 夫の友人が独自に捜査した際にマンションの防犯カメラを見て 妻の証言と異なっておりそれが決め手になった しかし夫の友人がマンションの防犯カメラを簡単にみられるものなのか 誰が管理?誰が責任?曖昧になっている ただ着々と監視技術が増えていく イギリス系の監視社会研究には 元々かなりポストモダンの議論が入り込んでいる
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「監視社会」は自己責任、ネオリベラリズム といったものも関連している 労働をどうやって社会制度で守っていくのか 会社に入ったことがないのでよくわからないが… 会社に入ると 怪我をして仕事ができなくなっても給料が払われる 雇用者の人生を保障している 非正規雇用ではこのようなことはない 会社等による囲い込みが近代社会 ポストモダンの社会では生の個人が市場etcとやりとりをする 個人が自己決定するときどうやって決定すればいいのか 情報を集めていくしかない 失敗したら全部自分に責任がかかる 自分で保険をかけるしかない 情報を集めなければならない 透明な情報が要求され監視社会が進む
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古い議論では 監視 <-> 自由 個人の自由はどこにあるのか そもそも人間に自由は無い 高速道路を走るのが良いか下を走るのが良いか 選択の自由があるように見える しかしどの程度の車が高速道路を選ぶのか大体予測できる 個々人は確かに選択しているかもしれないが 大きいレヴェルでトータルに見ると 事前に決定されていて管理されていると見ることもできる YouTube というサーヴィスをユーザーが選んでいる ブロードバンド化したところで日記サイトがいくら充実しても仕方ない しかしテレビ局はコンテンツを渡したくない そういうところに YouTubeWinny といったものが表れた そういうものがあればみんな使うに決まっている そういうところにユーザーが流れる 右の道と左の道 95パーセントが栄えている方を選んだ 個人の選択とみることもできるし 営業努力とみることもできる Cass Sunstein "Republic.com" 選挙  なんとなく親しい名前に投票する インターネット  なんとなくここクリックした  クリックして移動していく  クリックし易さといったものが関係している そういうことをやっていくうちに 人間の意志、自由な選択が崩れていくのではないか 社会制度の根幹が脅かされている 民主主義の敵だ 某大手 SNS サーヴィスの方が言っていた いつまでもβ版だがそれはともかく 広告とボタンの位置が近い 間違って広告をクリックしてしまう 広告だとわかっているけど思わずクリックしてしまう このようなデザインにした方がお金が儲かる 嘘は悪いことだが間違いは悪くは無い 2ch の祭りで思わず DVD を買ってしまった アフィリエイトを増やしてどんどん買いましょう 祭りによる錯覚 マーケティング 嘘をついているわけではない 本当に自由な意思の実態はあるのか 監視技術というのは社会というレイヤーで見ている 身体のレヴェルで見ると動物化という話になる 良い音楽がかかっているとふらふらっと行ってしまう そういった人間の弱点が発見されて 緻密に管理されるようになっていき 自由意志が本当にあるのかわからなくなっていく
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来週は 情報技術が人間を解放すると考えていた人たちがいた そういう人たちの思想、考え方がどのように変わっていったかを説明する 今日は復習といった感じでした