悪徳の栄え 上巻

悪徳の栄え〈上〉 (河出文庫)

悪徳の栄え〈上〉 (河出文庫)

読むのがなかなか辛い本です。自分が如何に美徳に毒されているかを実感します。

この上巻の中盤で、主人公は、どんな犯罪をも許される権力を手に入れてしまいます。殺人を繰り返している主人公の悪辣さは、さすがにこれ以上インフレを起こさないだろう、と踏んでいたのですが、その後もカニバリズムを嗜むなどまだまだインフレは続いていきます。すごいなあ。あとまだ半分もあります。