はなしっぱなし 上・下巻

はなしっぱなし 上 (九龍COMICS)

はなしっぱなし 上 (九龍COMICS)

漫画はいろいろな表現が可能だということを教えてくれます、というと普通の感想のようだけどやはりそれに尽きます。それに尽きてしまうというところが弱点なのかもしれません。そしてそれに尽きてしまう漫画を自分でも描いてみたいと思わせられます。これは弱点どころではなく害悪です。何故なら自分は、というか世の中の多数の人は、五十嵐大介ほど絵が巧くないので、新しい表現を思いついたところで、それを実際にかたちにできる可能性は小さいからです。伝統的な表現はとてもわかりやすくて誰でも他人にイメージを伝えることができますが、それから外れた表現を試みた、何が描かれているのかさっぱりわからない漫画が量産されてしまうことでしょう。それでも自分はこんな方向の漫画にチャレンジしていきたいと思っているけれど。