文学賞殺人事件 大いなる助走/監督:鈴木則文/1989

文学賞殺人事件 大いなる助走 [DVD]

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ラース・フォン・トリアーの映画では全然鬱にならないというサクラさんが、珍しく本気で気持ち悪くなったという映画なので、観てみましたが、自分のアイデンティティは特に危機に晒されなかったため、概ね楽しく見られました。ただ、仲間の落選を喜ぶ同人達はさすがに気持ち悪いなあ。それでも同人活動の滑稽さはとても愉快で、それを引き摺って、スタッフロールで延々と流れる数多の同人誌を見なくても良いのについつい凝視してしまいます。

本題の「文学賞殺人事件」はわりとどうでも良いです。殺人事件フェイズになってからバカ映画になり過ぎです。というか何故これがタイトルなのでしょうか。鈴木則文的にはこういうシニカルさとは無縁のバカが重要なのでしょうか。あと時間が前後するのが謎。特に意味のある演出になっていないような。でも最後の妹の台詞は良かったです。