健全なる精神
- 作者: 呉智英
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2007/06
- メディア: 単行本
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いつもどおりだけど短めの文章が多め。ある程度長い文章の方が好きだけれど、「断」くらいの一画面に収まる文章でないと2ちゃんねらーが読むことができないので、呉智英の思想がネット住民に膾炙するには必要なのでしょう。まあまずウェブサイトで読めることが最も必要な事だと思うけど。
一番長い文章は冒頭の団塊論で、ここで「革新」「保守」という言葉の混乱が説明されています。このツッコミは昔の著書でも読んだ気もしますが(たぶん『サルの正義』)、その時も今回も何だか違和感がありました。そもそも一般人は、「革命」の逆が「反動」「反革命」だと思っておらず、「革命」の逆を「革命」だと思っているのではないでしょうか。それは大富豪を遊べば分かります。もっとも大富豪は地方によって名称とかルールが違うみたいだから、一部地域では、数字が大きな方が強い状態から数字が小さい方が強い状態への逆転を「革命」「革新」「進歩」と呼び、その逆を「反動」「反革命」と呼んでいる可能性もあります。