彼女について私が知っている二、三の事柄/監督:ジャン=リュック・ゴダール/1966仏

前期ゴダールとは思えないような難解さ。『JLG/自画像』あたりの雰囲気に近いように思います。ゴダールは前期中期後期とか言うけど実際あんまり変わってないのかな。

この映画は難解な独白を主人公の売春をしている主婦に断続的に語らせるのだけれど、これは結構レアというか危ういバランスに思えてなりません。難解な言葉を喋って観客にうざがられる役は男性の方が自然だと思ってしまう、のは偏見かもしれないけど、この映画はそのうえインタビューっぽく語るものだからますます違和感があります。

まあ難解さとかはさておき、この映画の評判があまり良くないとすれば主人公のヴィジュアルがあまり美しくないからだと思われます。ゴダールの映画はきっとそういうものでしょう。