喜劇駅前虐殺

喜劇駅前虐殺

喜劇駅前虐殺

各話の「駅前(何とか)」というタイトルを見るだけで期待が高まります。大抵はそのタイトルに沿って(ただし「駅前」は無視)、予想よりも過剰な思い込み、過剰なスケール、過剰なパワーを持った話が展開されるので、その過剰さを安心して楽しめるようになっています。駕籠真太郎の漫画を安心して読むというのは何か間違っているような気もするけれど、タイトルに沿っているという時点で、その物語は極めて安全なものになってしまうのではないでしょうか。

駕籠真太郎の漫画にはよく、レトロな広告のオマージュみたいな表現が出てきますが、「駅前爆発」でときどき挿入される「火薬ぢから」の広告は本当に広告のように唐突に挿入されます。これは電波度がアップしてなかなか良いのですが、真面目に漫画内広告として考えても、なかなか面白い一つの形。