地獄の戦士
- 作者: 諸星大二郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1981/03/25
- メディア: 新書
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短編集。表題作は、道の奥を画面中央に持ってきた一点透視の図が多用されています。このレイアウトで、人物が向こうから寄ってきたり、車が進んでいることが表現されているのですが、ここまで多用されると実に馬鹿馬鹿しく見えてしまいます。というか主人公達は馬鹿です。彼等の視野の狭さがこのレイアウトに表れているのかもしれません。
「商社の赤い花」も「子供の遊び」も、ただよくわからない事態が進行するだけの漫画ですが、どちらもモチーフが素晴らしいというか、モチーフだけで恐怖を味わえます。「復讐クラブ」はわかりやすいオチが付いていますが、この凄惨なオチを見せられたクラブ会員はさすがに気が気でないのでは…。