滝山コミューン一九七四

滝山コミューン一九七四

滝山コミューン一九七四

教育現場において左翼がもっとも強かった時と場所に育った著者の、小学校時代の思い出話。および現代から見た再考。子供のころに感じた違和感をここまで記憶していることがすごい。これは奇跡的なこと。著者も中学生以降に関してはあまり詳細な記憶を保持していないようですし。

自分の小学校はこんなに極端な世界でなかったにせよ、その忘れていた違和感に共感できる部分は多かったです。小学校の班行動などにどこか違和感を持っていた人間は読むべき。そういう人間はその後の人生のあらゆる集団行動において違和感を持ち続けるものだと思うけれど、その違和感の源泉のひとつを見つけることができるかもしれません。