蛇の卵/監督:イングマール・ベルイマン/1977スウェーデン

ナチス勃興期のドイツを舞台に変な陰謀に巻き込まれる話です。具体的な歴史が描かれるのはベルイマンでは珍しいようです。主人公が常に不安に苛まれ項垂れているのは『恥』と同じだけど。

具体的な歴史と違い、不安はちっとも具体的ではありません。ヒトラー、人体実験、アル中と色々な要素があるけど、色々あるなあ、というくらい。まあリアルな不安はそういうものか。といってもこの映画で起こる出来事は驚くべきものなので、不安はリアルかもしれないけどなかなか主人公の感情には近づけません。