人間の条件

人間の条件 (ちくま学芸文庫)

人間の条件 (ちくま学芸文庫)

なんとも恐ろしいことに、読み終わるまで一年ほどかかってしまいました。ひたすらに重い重い本でした。確かに面白い、けれどもろくに内容を咀嚼できてないし、自分はもはやこのような本を読める身分でないことがよくわかった読書体験でした。

一年かけるとコンテキストをすっかり忘れつつ読むことになるのですが、それでも面白く読めるという事実に、テキストの強度を感じるのでした。しかし議論の流れを説明できない。「活動」「仕事」「労働」の優先順位の移り変わりの話で、近代ではキリスト教の影響なんかもあって生命が重要になった、だから労働重要、あと望遠鏡とか出来て人間の観照力の限界が顕わになったので観照もどうでもよくなった、とかそのくらいに覚えていない。悲しいなあ。頭が悪いならメモを取りながら読まないといけないですね。