グランド・フィナーレ

グランド・フィナーレ (講談社文庫)

グランド・フィナーレ (講談社文庫)

1章の最後はなかなかすごいものがあったけど、その後の展開はよくわからない。反応に困りました。でもなかなかすごい瞬間があったうえに、その後もわりとどきどきさせられたので良かったです。

評論のパロディみたいな短編が混じっているけれど、最後の「20世紀」は面白かったです。神町サーガの解説みたいな目的を持って書かれたものかと思いきや、まったく違っていたとは。こういう企画ありき小説は、もしかしたら普通に小説を読んでいる人たちからするとあんまり評判は良くないのかも知れないけれど、要望どおりに作品を生み出すスキルだとか、広告代理店的に小説を商業に乗せるメソッドなどは、ついつい注目してしまいます。