風流江戸雀

風流江戸雀 (新潮文庫)

風流江戸雀 (新潮文庫)

良い川柳紹介本。江戸時代の川柳2つ毎に、それに合わせた4ページの短編漫画が描かれます。話の内容は他愛もないものだけれど、川柳のクオリティが高くとても面白かったです。細かな人間観察眼とウィットに満ちています。川柳だけ読んでも、まず言葉を理解するのが疲れますし、どういうことかイメージするのも面倒なので、普段はろくに触れることもないのですが、漫画があると入りやすさがぜんぜん違いますね。

他愛もないとはいえ、4ページのうちに2つもの川柳を組み込んで話を作るのは大変だと思います。これが8ページだったら話は作りやすいだろうけど、コストパフォーマンスがあまり良くないし、これより短くなると、四コマ漫画でことわざを紹介するようなありがちで大して面白味のない本になってしまうことでしょう。多分これは稀有なバランス。

大学に居れば研究が進むかなあと思って行くのだけれど、当然のように他の事をやっているのでこれはまずい。そのうえ天気が悪いと家に帰るのが面倒になるので良くないですね。まあ帰るけど、疲れるのでだめだ。雨が降ったらひきこもる、くらいのリッチな態度で日々生きているわけだけれど、最近は天気がよくわからないので、ひきこもるかどうかも決定不可能になってしまいます。

本買う。『リアルのゆくえ』。