The Reasoned Schemer

The Reasoned Schemer

The Reasoned Schemer

ようやくSchemerシリーズ3冊読破。しかし読破と言えるほど理解できたのかは疑わしいところです。特にこの3冊目はキツかった。

内容は、Schemeで実装したProlog処理系(普通のPrologを使ったことがないので、こう言い切れるのかはわからないけれど)を使って簡単なプログラムを書いていくというものです。これまでのSchemer本は、よく分からずとも何だかカッコイイ計算をしてる感が強かったので頑張って読めていたものの、この本はまず作るものがしょぼいです。本書の最も複雑なプログラムがlog関数です。確かにlog関数をexpを使ってスマートに書けることはカッコイイ事なのかもしれないけれど、数値を0と1のリストで表現しているため、カッコイイ以前に煩雑極まりない。割り算あたりからコードを読むのが苦痛になります。

また、計算機科学の深遠さも垣間見せてくれません。log以降は、Prolog実装のためのちょっとしたテクニックと、カットの説明がありますが、それで終わり。プログラミング言語以上のものがありません。Prolog自体が深遠なものなのかもしれません。カットは世界を秩序付けるとても重要なものなのかもしれません。でもループが終わるか終わらないかといいった例ばかり出されてもそれは伝わらず。

更にユーモアも足りません。ただこれは自分が飽きてしまったからかもしれません。うーん、でもなあ。