健康不良の学生

[rakuten:rdownload:10028405:detail]

『お・あ・い・そ』同様、愚痴みたいな漫画が多いですが、「鋼鉄のからだ」では90年代の松本充代に通じるようなドラマティックな展開が起こります。安直ではあるけれど、このくらい物語があった方が愉快だなあ。とはいえ、愚痴を愉快に思われるのは普通の人にとってはきっと不愉快な事でしょう。愚痴を愉快に思われても良い、という寛容な心が楽しい漫画の執筆を可能にするのでしょうか。

最後の「放課後」はかなり毛色の違った短編だなあと思ったらこれは「ガロ」ではなく「セブンティーン」掲載。表面上は、付き合っていた社会人女と別れて女学生と付き合うというまともっぽい出来事のある話なのだけれど、キャラクターがみんな普通なので、それはそれで何もない。この路線に進まなくて良かった。

ところで裏表紙に居る変なうさぎはなんなのでしょうか。他の単行本でも見るけど。