借りぐらしのアリエッティ/監督:米林宏昌/2010
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
- 発売日: 2011/06/17
- メディア: DVD
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水の表面張力のアニメーションや、ポスター代わりの切手など、楽しめるディティールが詰まった映画。楽しめるというところが重要だろうから、さほど重要ではなさそうな物体の縮尺に少々混乱はするけれど。
話は短編。94分もあるにもに関わらず、短編を観たような印象が残ります。94分が如何に長いかというと、トトロが88分であることを考えると分かりやすいかと思います。トトロよりも長いのに他愛もない話を見せられた印象が残るというのは、長編映画としては少々残念なことかもしれません。中立的な言い方をすると大人しいというか。対照的なのは原作にもない戦争描写により世界のアナーキーが伝わる『ハウルの動く城』。
似たような縮尺ディティールアニメとしては、チェコの『屋根裏のポムネンカ』というストップモーションアニメが挙げられます。でも話のスケールは大きく違います。75分のポムネンカの方が、遥かに世界の広さや不思議さを感じられるのです。まったくポムネンカは素晴らしいなあ。
下記、Twitter上での@shusakuさんとの会話。
僕は交換という視点から見ました。エコシステムの違う2つの系の中で交換は可能なのか?と。寄生から贈与へのステップの中で経済的なコミュニケーションは失敗するけど、ショウの死の予告によって、交換Xが行われるという。経済的な交換は失敗するけそこには交換の違う形があるというか @2tar
@shusaku 姿を表すことなしに贈与は成り立たないというのが象徴的に思えました 結局、交換Xも姿を表すことによって成り立つものですが、それは観光とか道化師に近いもので、そういうものくらいしか違うエコシステムの間では成立しないのかなあとぼんやりと考えました
2010-08-15 23:48:20 via web to @shusaku