ボウリング・フォー・コロンバイン/監督:マイケル・ムーア/2002カナダ米

何故アメリカ人は隣人への恐怖のために銃で武装しているのか、という疑問に対して素朴に答えを見つけようとするドキュメンタリーです。まあ素朴に見えるように巧みに編集されているのだろうけど。

どうやら銃の所持率と「何か」が両方満たされれば、銃による殺人の件数は大きく増すようです。「何か」は何か。アメリカの歴史が問題だという説が出てきます。先住民や黒人と色々あったからだと。しかし映像で示されるのだけれど、デトロイトとカナダの近さにびっくり。こんなに近いのに、一方では隣人へ恐怖に慄いており、もう一方では家のドアに鍵すら閉めない。ここまで文化が違うのは、アメリカの歴史問題とはあまり関係がないのではないかと思ってしまいます。さすがに歴史は土地と切り離せないものだと思うし…。と言ってもカナダの歴史も良く知らないし、水によって分断されているなら全てが違ってしまうのかなあ。ただどっちにしても直感的なことではない。

そんなふうに考えているとやはり扇動的な報道をするマスコミと大企業が悪いというのが結論になってしまいます。そういえば、と冒頭の口座作ったら銃貰えるキャンペーンを思い出します。そこでこの映画が巧みに編集されていることに気付くのです。