世界は密室でできている。
- 作者: 舞城王太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/04/15
- メディア: 文庫
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表紙の概要にもあるように、まったく「青春エンタ」でした。もっと普通のミステリーだと思い込んでいましたが、青春エンタで良かったです。しかし素直に、ナチス云々の話にもうちょっと深い何かがあるんじゃないかと期待してしまいました。
冒頭の湿疹の描写がいちばん印象に残りました。ルンババの姉の描写もすごかった。描写に関しては話が進行するにつれて引っかかりが消えていく感じ。読みやすくなるとも言えるけど。ただ描写の力というのはやはりすごいもので、ルンババが超人的な名探偵であることにリアリティが与えられているような気がします。というか、後半はルンババが超人的な名探偵であることがあまりにもさらりと扱われていて、極めてまんが的。