天然コケッコー／監督：山下敦弘／2007

田舎映画。フェードアウトの多さがのんびりした田舎時間を表しています。父親の浮気問題がどこかへ消え去ってしまうほどにのんびりしています。

言うべきでないことを言ってしまう主人公の性格が面白いと思ったけど、特に物語に回収されることがなかったのが残念。物語が好転するのは主人公の性格が変わったからではないし、映画を観終わった時点では、そもそも主人公の性格はそこまで困った事態を引き起こしていないんじゃないかという気もしてきました。

主人公の性格や田舎の人間関係のすべてが、どろどろした部分に近づきそうで近づかない、爽やかな映画。このバランスはすごいのかもしれません。レイ・ハラカミの音楽は空気。